手軽にできる仕事中の水分補給術
仕事のパフォーマンスと水分補給の関係
日々の仕事に追われ、ついついおろそかになりがちな食事。中でも、食事以上に意識しないと不足しがちなのが「水分」です。私たちの体の約60%は水分で構成されており、脳や体の機能維持に不可欠な役割を担っています。
特に、集中してデスクワークをしたり、外回りなどで移動が多かったりすると、意識しないうちに体の水分は失われていきます。わずか2%程度の水分不足でも、集中力の低下、疲労感、イライラといった症状が現れることが知られています。これは、水分不足により血液の循環が悪くなり、脳や筋肉に酸素や栄養が十分に運ばれにくくなるためと考えられます。
効果的な水分補給の基本
仕事のパフォーマンスを維持・向上させるためには、適切な水分補給が重要です。
どのくらいの量をいつ摂るべきか
1日に必要な水分量は、活動量や気温などによって異なりますが、一般的に食事から摂取する水分を除いて、1.2〜1.5リットル程度が目安とされています。一度に大量の水を飲んでも体に吸収されにくいため、コップ1杯(約200ml)程度の水を数回に分けて、こまめに摂取することが推奨されます。
特に、以下のタイミングでの水分補給は意識して行うと良いでしょう。
- 起床時
- 毎回の食事時
- 休憩時間
- 入浴前後
- 就寝前
- 喉の渇きを感じる前
喉の渇きを感じた時点で、体はすでに軽い水分不足の状態にあると言えます。そうなる前に意識的に水分を摂ることが大切です。
どんな飲み物を選ぶべきか
水分補給の基本は「水」です。水には余計な糖分やカフェインが含まれていないため、効率良く水分を補給できます。
- 水・麦茶: 最も推奨される飲み物です。カフェインを含まない麦茶は、時間を気にせず飲めます。
- 緑茶・コーヒー: 適量であればリラックス効果や覚醒効果が期待できますが、カフェインには利尿作用があるため、飲んだ量以上に水分を失う可能性があります。これらを飲む場合は、別途水も飲むようにしましょう。
- 清涼飲料水: 糖分が多く含まれているため、血糖値の急激な上昇を招く可能性があります。水分補給としては適しません。
- スポーツドリンク: 運動などで大量の汗をかいた場合に適していますが、糖分が含まれているため、日常的な水分補給としては控えめが良いでしょう。
忙しい仕事中でも手軽にできる水分補給術
日々の忙しいスケジュールの中で、意識的に水分を摂るための手軽な工夫をいくつかご紹介します。
デスクワーク中の工夫
- マイボトルの活用: お気に入りの水筒やタンブラーをデスクに置き、常に手の届く範囲に水を用意しておきます。容量が大きいものを選べば、何度も席を立つ手間が省けます。
- 飲むタイミングを決める: 「〇時になったら水を飲む」「この作業が終わったら水を飲む」のように、飲むタイミングを習慣化します。
- リマインダーを設定: スマートフォンのアラームや水分補給アプリなどを活用して、定期的に水分補給を促す通知を設定するのも効果的です。
外出先・移動中の工夫
- コンビニでの賢い選択: コンビニに立ち寄る際は、カフェイン飲料や清涼飲料水ではなく、水やお茶(麦茶など)を選ぶ習慣をつけましょう。
- 移動中に一口: 電車での移動中やアポイント間の移動中に、ペットボトルやマイボトルから一口ずつ飲むようにします。
食事からの水分摂取
食事からも水分は摂取できます。汁物(味噌汁、スープ)、野菜、果物などは水分を多く含んでいます。忙しい日の外食やコンビニでの食事でも、意識的に汁物を選んだり、サラダやカットフルーツをプラスしたりすることで、水分摂取量を増やすことができます。
まとめ
仕事のパフォーマンス向上を目指す上で、適切な水分補給は欠かせない要素です。軽度な水分不足でも集中力や体調に影響が出ることがあります。
忙しい中でも、マイボトルを活用したり、飲むタイミングを決めたり、コンビニで賢い飲み物を選んだりする工夫を取り入れることで、手軽に十分な水分を確保することができます。
今日からできることから一つでも実践し、万全の体調で仕事に取り組みましょう。